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脳血管疾患を知る

脳梗塞・脳出血——介護士としての関わり方

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女神アテナ
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脳血管疾患ってなに?

🫀 脳の血管が詰まる・破れる病気

脳の血管に異常が起こり、脳細胞に酸素や栄養が届かなくなる病気の総称。「脳卒中(のうそっちゅう)」とも呼ばれます。

大きく分けて「詰まる(脳梗塞)」「破れる(脳出血・くも膜下出血)」の2タイプ。

🫀 脳の血管トラブルの総称

脳の血管に何かが起きて、脳の細胞が酸欠で死んじゃう病気の総称。「脳卒中(のうそっちゅう)」って言い方の方が聞き慣れてるかも。

シンプルに分けると「血管が詰まる(脳梗塞)」「血管が破れる(脳出血・くも膜下出血)」の2パターン。水道管が詰まるか破裂するか、みたいなイメージ。

📊 死因の主要疾患

日本人の死因では長年上位。要介護になる原因の第2位(認知症に次ぐ)。

📋 介護保険の特定疾病

40〜64歳でも介護保険が使える16の病気のひとつ。働き盛りで発症するケースも多い。

📊 寝たきりになる原因の超メジャー

日本人の死因トップクラス。そして要介護になる原因の2位。後遺症で介護が必要になる人がめちゃくちゃ多い。

📋 40代でも介護保険が使える

「特定疾病」だから、40〜64歳でも介護サービスOK。働き盛りで突然倒れて、若くして介護が必要になるパターンが多い。

「詰まる」と「破れる」の違い

🚧 脳梗塞(こうそく)

血管が詰まるタイプ。脳血管疾患の約75%を占める。

アテローム血栓性:動脈硬化で血管が狭くなり詰まる

心原性脳塞栓症:心臓(特に心房細動)でできた血栓が脳に飛ぶ

ラクナ梗塞:細い血管が詰まる小さな梗塞

💥 脳出血・くも膜下出血

血管が破れるタイプ。

脳出血:高血圧などで脳の中の血管が破れる

くも膜下出血:脳の表面の動脈瘤(こぶ)が破裂。突然の激しい頭痛が特徴

🚧 脳梗塞(詰まるタイプ)

脳血管疾患の約4人に3人がコレ。血管が詰まって脳の細胞が酸欠で死ぬ。

アテローム血栓性:年齢で血管がガチガチになって詰まる(動脈硬化)

心原性脳塞栓症:心臓で出来た血のカタマリが脳まで飛んでくる。不整脈(心房細動)の人は要注意

ラクナ梗塞:細い血管がちょこっと詰まる軽めのタイプ

💥 脳出血・くも膜下出血(破れるタイプ)

血管がブチッと破れて、漏れた血が脳を圧迫する。

脳出血:血圧高い人が起こしやすい。脳の中で出血

くも膜下出血:脳の表面の動脈にできたコブ(動脈瘤)が破裂。「バットで殴られたような頭痛」って表現されるくらい激痛

💡 ポイント:脳梗塞=高齢者・動脈硬化、脳出血=高血圧、くも膜下出血=動脈瘤。原因が違うので予防方法も違います。

💡 ざっくり覚え方:脳梗塞は「血管がボロボロ」、脳出血は「血圧高い」、くも膜下出血は「コブが破裂」。原因が違うから予防も違う。

「FAST」で早期発見

発症は突然——時間との勝負

脳血管疾患は突然発症します。発症から治療開始までの時間が、その後の後遺症を大きく左右します。

脳梗塞は発症4.5時間以内ならt-PA(血栓を溶かす薬)が使えます。「いつもと違う」と思ったらすぐ救急要請!

いきなり来る——スピード命

前触れなく突然発症するのが特徴。「さっきまで元気だったのに」が普通に起きる。

大事なのはとにかく早く病院。脳梗塞なら4.5時間以内に病院に着けば「血栓を溶かす薬(t-PA)」が使えて、後遺症を減らせる可能性がある。1分1秒が後の人生を決めると思って動こう。

F — Face(顔)

顔の片側がゆがむ。「いー」と笑ってもらうと、片方の口角が上がらない。

A — Arm(腕)

両手を前に挙げてもらうと、片方の腕が下がってくる。

S — Speech(言葉)

ろれつが回らない。簡単な言葉が出てこない。話の意味が通じない。

T — Time(時間)

1つでも当てはまったらすぐ救急要請。発症時刻をメモする。

F — 顔のゆがみ

「イーって笑ってみて」と言って、口の片側だけ上がらなかったらアウト。鏡で見せるとわかりやすい。

A — 腕のしびれ・脱力

「両手を前に挙げて10秒キープ」させてみて、片方がストンと落ちてきたらアウト。

S — しゃべりにくい

ろれつが回らない、言葉が出てこない、何言ってるか通じない。「今日は何曜日?」って聞いて答えられないとか。

T — 時間をメモして119

1つでも怪しかったらすぐ救急車。「いつから症状が出たか」の時刻が治療判断に超重要だからメモして!

主な後遺症

🦿 片麻痺(へんまひ)

体の左右どちらか半身が動かなくなる。脳の損傷部位と反対側に出現(右脳の損傷→左半身麻痺)。

軽度では「重い・しびれる」、重度では「全く動かない」まで段階があります。

🦿 片麻痺 — 体の半分が動かなくなる

体の左右どっちかの半分が動かない状態。ポイントは脳の損傷した側と反対側に麻痺が出ること(右脳がやられたら左半身が動かない)。

「手がしびれる程度」から「全く動かない」までグラデーションがある。利き手側に麻痺が出ると食事も書字も大変。

🗣 失語症(しつごしょう)

運動性失語=言いたいことが言葉にならない。感覚性失語=相手の言葉が理解できない。

🍽 嚥下障害(えんげしょうがい)

飲み込みがうまくできなくなる。誤嚥性肺炎の最大原因。食事介助に細心の注意が必要。

👁 半側空間無視

麻痺側の空間を「認識できない」。食事の片側を残す、ぶつかるなど。本人は気づいていない。

😢 感情失禁

急に泣く・笑う・怒る。感情のブレーキが効きにくくなる状態。本人もコントロールできない。

🗣 失語症 — 言葉のトラブル

運動性=頭ではわかってるのに口から出ない(話せない)。感覚性=相手が何言ってるか理解できない。タイプによって対応が真逆になる。

🍽 嚥下障害 — 飲み込めない

飲み込みがうまくできなくなる。これが原因で食べ物が肺に入って誤嚥性肺炎を起こす。介護施設の死因トップ。食事介助は本当に慎重に。

👁 半側空間無視

麻痺側の世界が「存在しない」かのようになる。お皿の片側だけ食べ残す、壁にぶつかる、ヒゲを片側だけ剃る。本人は「見えてない」ことにすら気づかないのがやっかい。

😢 感情失禁 — 涙のスイッチが壊れる

ちょっとしたことで急に泣く・笑う・怒る。感情のブレーキが利かない状態。本人も「なんで泣いてるんだろ」って思ってる。性格が変わったわけじゃない

急性期 → 回復期 → 生活期

🏥

急性期(〜2週)

救急病院で命を救う段階。早期離床・早期リハが後遺症を減らす鍵。寝かせきりにしない。

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回復期(〜6ヶ月)

回復期リハビリ病院で集中リハ。機能回復のゴールデンタイム。退院後の生活設計もこの時期に。

🏠

生活期(6ヶ月〜)

自宅・施設での生活。介護士が一番関わる時期。残った機能を維持し、生活を組み立てる。

📌 進行は「階段状」。再発するたびに段階的に悪化するのが特徴(坂道状のアルツハイマーとの違い)。再発予防が最重要

📌 進行は「階段カクッ」のイメージ。再発するたびにガクッと悪化する。アルツハイマーがゆっくり下る坂道なら、こっちは段差を落ちる感じ。だから「再発させない」が一番大事

アルツハイマー型との違い

🫀 脳血管性認知症

原因:脳卒中(梗塞・出血)

進行:階段状に急に悪化

認知機能:まだら(できる/できないの差)

感情:感情失禁(急に泣く・怒る)

身体症状:片麻痺・嚥下障害あり

性差:男性に多い

予防:高血圧管理で予防可能

🧠 アルツハイマー型

原因:アミロイドβの蓄積

進行:ゆっくり坂道を下る

認知機能:全体的に低下

感情:穏やか → 後期に不安

身体症状:初期は身体症状少ない

性差:女性に多い

予防:難しい

📖 アルツハイマー型を詳しく見る →

📌 試験頻出の比較ポイント。「階段 vs 坂道」「まだら vs 全体」「男性 vs 女性」「予防可 vs 予防困難」で覚える。

介護士としての関わり方 — 基本の3つ

1

再発を防ぐ

血圧・服薬・水分管理を徹底。「いつもと違う」を見逃さない。再発が一番怖い。

2

残った力を使う

麻痺側を「使わない」ではなく「使える方を活かす」。過介助は機能を奪う

3

誤嚥を防ぐ

食事姿勢・とろみ・口腔ケアを徹底。誤嚥性肺炎は命に関わる

💡 覚えておきたいキーワード:「再発させない・奪わない・誤嚥させない」

💡 介護士の3大任務:「再発させない・残った力を奪わない・誤嚥させない」。この3つを守れば仕事の8割はOK。

場面別の対応テクニック

🦿 片麻痺の方の介助

原則:麻痺側を保護し、健側(動く側)から介助する。

・着替えは「脱健着患(だっけんちゃっかん)」=脱ぐときは健側から、着るときは患側から

・移乗は健側に車椅子を置く

🦿 片麻痺の方の介助

覚え方:「動く方を活かして、動かない方を守る」

✅ 着替え=「脱健着患(だっけんちゃっかん)」(脱ぐ時は元気な方から、着る時は麻痺してる方から)。これ国試にも出るやつ!

✅ 車椅子に移る時は動く方の側に車椅子を置く。動く方の手で支えられるから。

🍽 嚥下障害への食事介助

体位:30〜60度のギャッジアップ、軽くあご引き

食形態:とろみ付き・刻み・ペースト等、本人に合わせる

食後:30分以上は座位を保ち、口腔ケアを徹底

🍽 嚥下障害への食事介助

❌ 寝たままで食べさせる、急がせる、満腹なのに口に運ぶ → 全部誤嚥のもと

背中を起こす(30〜60度)+あごを軽く引く姿勢が基本

食後すぐに横にしない。30分以上は座位キープ。横にすると逆流して肺に入る

口腔ケアは命を守る仕事。口の中の細菌が肺に入ると肺炎になる

🗣 失語症の方とのコミュニケーション

運動性失語:本人は理解できる。短い質問・YES/NO質問・絵カードを活用。

感覚性失語:言葉での説明は通じない。ジェスチャー・実物を見せて伝える。

🗣 失語症の方とのコミュニケーション

運動性失語(話せないけど理解できる):「はい/いいえ」で答えられる質問にする。「お茶飲みますか?」「はい」って手を握ってもらう、とか。

感覚性失語(話せるけど理解できない):言葉では伝わらないから身振り手振り+実物を見せる。「お茶」って言いながらコップを見せる。

😢 感情失禁・うつへの対応

「泣かないで」と止めない。感情の波を受け止める。落ち着いたら自然に治まる。

😢 感情失禁・うつへの対応

❌ 「泣かないで」「元気出して」→ 本人もコントロールできないから逆にしんどい

そっと寄り添う、背中をさする、待つ。波が引くのを一緒に待つだけでいい。

環境づくりのポイント

🏡 動線をシンプルに

片麻痺の方が動きやすいよう、健側に手すりを配置。段差解消・滑り止めを徹底。
転倒は再発と並ぶ最大のリスクです。

🩺 バイタルチェック

血圧・脈拍を毎日測定。不整脈(心房細動)は再発リスク。変動があれば看護師へ即報告。

💊 服薬管理

抗血栓薬(バイアスピリン等)は飲み忘れ厳禁。出血傾向にも注意(あざ・血尿)。

💧 脱水予防

脱水は血液をドロドロにし梗塞を誘発。特に夏・夜間・発熱時の水分管理が命を守る。

🦷 口腔ケア

口の中の細菌が誤嚥性肺炎の原因に。毎食後と就寝前のケアを徹底する。

まとめ

脳血管疾患は「予防できる」病気

脳血管疾患は、発症してからでは取り戻せない後遺症を残す病気です。

でも、アルツハイマーと違って「予防できる」病気でもあります。
血圧・水分・服薬——日々のケアが、次の発作を防ぎます。

そして発症してしまった方には、
「残った力を最大限に使って暮らす」ことを支えるのが介護士の仕事です。

脳血管疾患は「一発で人生が変わる」怖い病気。
でも同時に、「再発は防げる」病気でもある。

毎日の血圧チェック、水分、薬、口腔ケア——
地味な仕事の積み重ねが「2回目の発作」を防ぐ

そして、麻痺が残ったその人にとって、
「動く方の手で、自分の人生を続けられる」ように支えること。
それが介護のプロの仕事です。

予防

血圧・水分・服薬で再発を防ぐ

観察

「いつもと違う」を見逃さない

自立支援

残った力を奪わず、活かす

女神アテナ

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