← 国試の間に戻る
第1章 介護福祉士の役割と機能
05

介護福祉士の倫理と倫理綱領

介護福祉士の「やっていいこと・ダメなこと」のルール

専門職の倫理・憲法の倫理条項・倫理綱領7項目

なぜ倫理が必要?憲法の権利と、7つの約束

🌸 アテナの導き

介護福祉士には高い倫理性が求められます。✨ 法律の義務規定だけでなく、専門職として自ら守るべき倫理綱領があるのです。今回は「なぜ倫理が必要か」から、日本介護福祉士会の倫理綱領7項目まで整理しましょう😊

「倫理」って聞くと堅いけど、要は「この仕事をする人間として、ここだけは絶対守ろうね」という約束事です✨ 法律で決まってることもあるし、自分たちで「これは大事」って決めたルール(倫理綱領)もある。なぜそれが必要なのか、一緒に見ていきましょう😊

💎
専門職に必要な3つのH
Heart・Head・Hand
プロに必要な3つの「H」
心・頭・技術の3点セット

社会福祉専門職の国家資格には社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士などがあります。これらは名称独占の資格であり、資格取得後も研鑽と実績が求められます。社会福祉援助者にとっての専門性には、まず3つのHが必要です。

介護福祉士は「名称独占(めいしょうどくせん)」の資格。つまり介護の仕事自体は資格なしでもできるけど、「介護福祉士です」って名乗るには国家資格が必要。そして資格を取ったらゴールじゃなくて、そこからがスタート。プロとして3つのHを磨き続けることが大切です。

❤️
Heart(ハート)
心——利用者への共感・思いやり・倫理観
🧠
Head(ヘッド)
頭脳——専門知識・判断力・分析力
🤲
Hand(ハンド)
技術——介護技術・コミュニケーション技法
❤️
Heart(心)
思いやりの気持ち。「この人のために」って思える心
🧠
Head(頭)
知識と判断力。「何をすべきか」を考える力
🤲
Hand(技術)
実際にやれる技術。移乗、食事介助、コミュニケーションなど

💡 心と頭脳が車の両輪になり、そこから技術が生まれる。3つが揃ってこそ専門職です。

💡 心だけあっても知識がなければ危険。知識だけあっても心がなければ冷たい。心と頭の両方がそろって初めて技術に変わる——これが「3つのH」の考え方です。

📜
日本国憲法の倫理条項
基本的人権・生存権
憲法が守っている「人の権利」
介護の土台になっている日本国憲法のルール

基本的人権は社会権(生存権・労働基本権)、自由権(思想・信条・表現の自由)、人格権(プライバシー・尊厳が侵されない権利)に分類されます。

日本国憲法で守られている権利には3タイプあります:
社会権=生きるために必要な権利(生存権、働く権利)
自由権=考えや表現を自由にする権利
人格権=プライバシーや人としての尊厳を守る権利

第11条(基本的人権の尊重):国民はすべての基本的人権の享有を妨げられない
第12条(自由権):自由及び権利は国民の不断の努力によりこれを保持する
第13条(幸福追求権):すべて国民は個人として尊重される。公共の福祉に反しない限り最大の尊重が必要
第14条(法の下の平等):人種・信条・性別・社会的身分・門地で差別されない
第25条(生存権):すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する
第11条:人間として当たり前の権利は、誰にも奪われない
第12条:自由や権利は「当たり前」じゃない。みんなの努力で守り続けるもの
第13条:一人ひとりが「個人」として大切にされる。幸せを追い求める権利がある
第14条:性別、生まれ、肌の色——何で差別してもダメ
第25条:「健康で文化的な最低限度の生活」は全員の権利。国はそれを保障する義務がある ← これが生存権
⚠️
なぜ介護福祉士に倫理が必要か
専門知識の悪用防止
なぜ「倫理」がこんなに大事なの?
知識があるからこそ、悪用すると怖い

介護福祉士は専門的な知識を悪用した場合、利用者の尊厳・安全・財産・生命が脅かされ、社会に多大な影響を及ぼしかねません。身体拘束の禁止の原則や虐待防止に関する法制度を十分理解したうえで業務にあたることが重要です。

介護福祉士は利用者さんの体に触れる・家に入る・お金の管理に関わる・秘密を知る立場にいます。その知識や立場を悪用したら、利用者さんの尊厳も安全も財産も命も危険にさらされる。だから「この人は信頼できる」と思ってもらえるだけの倫理観が絶対に必要なんです。

📋
日本介護福祉士会 倫理綱領
1995年11月17日宣言・7つの項目
介護福祉士が自分で決めた「7つの約束」
1995年に日本介護福祉士会が宣言した倫理綱領

【前文】私たち介護福祉士は、介護福祉ニーズを有するすべての人々が、住み慣れた地域において安心して老いることができ、暮らし続けていくことのできる社会の実現を願っています。一人ひとりの心豊かな暮らしを支える介護福祉の専門職として、倫理綱領を定め、最善の介護福祉サービスの提供に努めます。

【前文をかんたんに】「みんなが住み慣れた場所で安心して歳を重ねられる社会をつくりたい。そのために私たち介護福祉士は、プロとしてこのルールを守って最高のサービスを届けます」という宣言です。

利用者本位、自立支援:基本的人権を擁護し、自己決定を最大限尊重し、自立に向けた介護福祉サービスを提供する
専門的サービスの提供:常に専門的知識・技術の研鑽に励み、豊かな感性と的確な判断力を培い、深い洞察力をもって専門的サービスを提供する
プライバシーの保護:職務上知り得た個人の情報を守る
総合的サービスの提供と積極的な連携、協力:福祉・医療・保健その他関連業務に従事する者と積極的に連携・協力する
利用者ニーズの代弁:暮らしを支える視点から利用者の真のニーズを受けとめ、それを代弁する
地域福祉の推進:地域の介護問題を解決するため、住民と接し、介護力の強化に協力する
後継者の育成:教育水準の向上と後継者の育成に力を注ぐ
利用者が主役・自立を支える:「どう生きたいか」は利用者さんが決める。私たちはその決定を最大限尊重して、自分でできることを増やす支援をする
プロとしてのサービス:勉強し続ける。感性を磨く。判断力を鍛える。「なんとなく」の介護はしない
秘密を守る:仕事で知った個人情報は絶対に漏らさない。SNSに書くのも当然アウト
チームで連携する:介護だけじゃ足りない。医療、保健、福祉……みんなと積極的に手を組む
利用者さんの声を代わりに伝える:自分で言えない人の「本当はこうしたい」を汲み取って、代わりに発信する
地域の介護力を上げる:施設の中だけじゃなく、地域の人と一緒に介護の問題を解決する
後輩を育てる:自分がいなくなっても質の高い介護が続くように、次の世代を育てる責任がある
📌

倫理綱領は法律ではないが、介護福祉士が専門職として自ら定めた行動規範。法的義務(第44〜47条)と合わせて、介護福祉士のあるべき姿を示している。

📌

倫理綱領は法律じゃないから「破ったら逮捕」はない。でも「私たちはプロとしてこれを守ります」と自分たちで宣言したもの。法律の義務規定(誠実義務・信用失墜行為の禁止・秘密保持など)とセットで覚えよう。

📝 試験対策ポイント
📝 テストに出るところ、本音でまとめ
ここまで読んで「全部わかった!」という人は、
下のボタンは押さなくて大丈夫です。

...でも正直、ちょっとモヤッとしてません?
大丈夫。それ、普通です。みんな同じですから。
※ 試験に出る用語はそのまま。意味がスッと入ってくるだけです。
どうですか?さっきよりスッと入ってきたでしょう?

でも試験では「正式な言い方」で出題されます。
意味がわかった今なら、あの難しい文章もちゃんと読めるはず。
——試してみませんか?
※ 本音モード ↔ 元の説明、何度でも切り替えて読めます。
📝
理解度チェック
学んだ内容を確認しましょう
← 前へ 5 / 6 次へ →