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発達と老化の理解Ⅱ・第3章 Lesson 3(2/3)
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介護を要する高齢者に多い病気②
消化器・呼吸器・骨格系

お腹・肺・骨の病気と、介護のコツ

消化器系(胸やけ・嘔吐・腹痛・吐血下血・下痢・便秘・腹水・黄疸)、呼吸器系(肺炎・肺気腫・肺がん・結核・COPD)、骨格系(変形性関節症・関節リウマチ・骨粗鬆症)を国試の形に整理。

消化器・呼吸器・骨の代表疾患と、現場での留意点をまとめます。

アテナ様の導き

このページでは、お腹(消化器)・肺(呼吸器)・骨と関節(骨格系)の病気を扱います。とくに肺炎は高齢者に多く、死亡率が高い感染症。やっかいなのは、発熱や咳がはっきり出ず「なんとなく元気がない」だけで進行することです。骨では、骨粗鬆症が転倒からの骨折を招き、ADL・QOLを大きく損ないます。一つひとつの病気の特徴とともに、介護でどこに気をつけるかを結びつけて覚えると、現場でそのまま役立ちますわ。

アテナ様の導き(本音モード)

頻出ポイントを先に:高齢者の肺炎は症状が出にくい(咳・熱より「元気がない・食欲ない」)。誤嚥口腔ケアが予防のカギで肺炎球菌ワクチンも。骨は骨粗鬆症=閉経後の女性・ビタミンD変形性関節症は膝が最多関節リウマチ=朝のこわばり。消化器はタール便=上部消化管の出血。これだけで十分戦えます。

1枚でつかむ:3つの臓器系の要点
「ここだけは」を先に固める

🩺 消化器

タール便(黒い便)=上部消化管の出血。下痢は脱水注意、便秘は蠕動低下が多い。

🫁 呼吸器

高齢者の肺炎は症状が出にくい。誤嚥・口腔ケア・肺炎球菌ワクチンで予防。COPD=肺気腫+慢性気管支炎。

🦴 骨格系

変形性関節症=膝が最多関節リウマチ=朝のこわばり骨粗鬆症=閉経後の女性

1. 消化器系疾患
胸やけ〜便秘・黄疸まで
疾患・症状特徴・留意点
胸やけ・曖気胃酸が食道へ逆流し炎症=逆流性食道炎。食後すぐ横にならない(2時間程度)、腹部を圧迫しない。
嘔吐・吐き気吐物で窒息しないよう側臥位にし顔を横へ。吐物の性状を観察し、続く場合は受診。
腹痛内臓性・体性・心因性・関連痛など。高齢者は痛みに鈍く、重症でも訴えが少ないことがある。
吐血・下血上部消化管出血=便が黒いタール便(コールタール状)赤い血便は結腸・肛門からの出血。貧血→転倒に注意。
下痢蠕動運動が異常に活発で水様便。脱水に陥りやすく水分・電解質補給(スポーツドリンク)。肛門周囲のただれ・感染予防の手洗い。
便秘高齢者は蠕動運動の低下が多い。症状から排便回数減少型/排便困難型に分類。水分・食物繊維・運動・腹部を温める。
腹水・黄疸腹水=腹腔内に液体が貯留(肝硬変など)。黄疸=ビリルビン上昇で皮膚・白目が黄染。高齢者は閉塞性黄疸が多い。
2. 呼吸器系疾患
肺炎・COPD・結核

肺炎は高齢者に多い感染症の代表で、死亡率が高いのが特徴。高齢者の肺炎は発熱・咳・痰がはっきり出ず、「なんとなく元気がない・食欲がない・意識がはっきりしない」うちに重症化する危険があります。原因は細菌・ウイルスよりむしろ高齢者自身の気管・肺の防御力の低下。予防は手洗い・うがい・肺炎球菌ワクチン、そして口腔ケアと誤嚥予防が重要です。

主な呼吸器疾患

  • 肺気腫:喫煙で肺胞が壊れ、息が吐けない。一度壊れた肺胞は戻らない
  • 肺がん:肺門型(喫煙者に多い)/肺野型。死亡率が高い
  • 肺結核:休眠していた結核菌が免疫低下で再燃。高齢者に多い
  • COPD(慢性閉塞性肺疾患)肺気腫+慢性気管支炎。主原因は喫煙。息切れと長く続く咳・痰

観察・介護の留意点

  • 咳:血痰・喀血の有無、持続時間を観察
  • 喘鳴(ヒューヒュー)=気道が狭い。気管支喘息の典型
  • チアノーゼ(爪・唇が紫)=呼吸不全のサイン
  • 誤嚥予防・口腔ケア・水分補給を支援
3. 骨格系疾患
関節と骨の病気
疾患特徴・留意点
変形性関節症関節軟骨の変性による非炎症性・進行性の疾患。最も多いのは膝関節、次に股関節。肥満で悪化。膝周囲の筋力低下が原因のため、適度な運動・体重管理が大切。
関節リウマチ進行性の多発性(全身性)関節炎。手・指の小さな関節から始まる。起床時の「朝のこわばり」が特徴。女性に多い。急性期は安静・冷やさない、慢性期は適宜温める。
骨粗鬆症骨量が減りスカスカに。骨量は20歳代が最大で、女性は閉経期以降に急激に減少ビタミンDがカルシウム吸収を助ける(日光浴)。転倒→骨折でADL・QOLを損なう。転倒防止の環境整備を。

骨格系は3つの「最」で覚える:変形性関節症=膝が最多/骨粗鬆症=女性が閉経後に最も減る/関節リウマチ=朝のこわばりが最大の特徴。骨粗鬆症はビタミンD(日光浴)でカルシウム吸収を助けるのがポイント。どれも転倒予防に直結します。

WORD:逆流性食道炎 / COPD / 骨粗鬆症
国試で問われる用語

逆流性食道炎:胃酸が食道へ逆流して粘膜に炎症が起こり胸やけを生じる。COPD(慢性閉塞性肺疾患):肺気腫と慢性気管支炎を合わせた病態。主原因は喫煙で、息切れと長く続く咳・痰が特徴。骨粗鬆症:骨量(骨密度)が減って骨折しやすくなる状態。女性は閉経後に急激に進み、ビタミンD不足も要因。

試験に出るところ
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Q1. 高齢者の肺炎に関する記述で、適切なものはどれ?

正解はB。高齢者の肺炎は発熱・咳がはっきり出ず、なんとなく元気がない・食欲がないうちに重症化することがあります。口腔ケアと誤嚥予防、肺炎球菌ワクチンが予防に重要です。

Q2. 消化器の症状に関する記述で、適切なものはどれ?

正解はA。胃・十二指腸など上部消化管の出血では黒いタール便がみられます。下痢では脱水予防のため水分・電解質を補給し、嘔吐時は吐物の窒息を防ぐため側臥位にして顔を横に向けます。

Q3. 骨格系疾患に関する記述で、適切なものはどれ?

正解はB。関節リウマチは女性に多く、朝のこわばりが特徴です。変形性関節症は膝関節に最も多く、骨粗鬆症は女性が閉経期以降に急激に進行します。
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