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認知症の理解Ⅰ・第2章 Lesson 5
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意識障害の理解

意識障害——認知症とまちがえやすい「一時的なボーッ」

意識障害とは何か、ジャパン・コーマ・スケール(JCS)、代表的な意識障害(せん妄・アメンチア・薬物による意識障害)、そして「認知症との違い=一過性で回復する」を国試の形に整理。

意識障害は「一時的に意識がにごる」状態。認知症とまちがえやすいけど、時間が経つと回復するのが見分けポイント。代表はせん妄です。

アテナ様の導き

意識障害とは、覚醒している状態で意識が混濁・混迷する場合と、覚醒がなく傾眠や昏睡がみられる場合があります。意識レベルはジャパン・コーマ・スケール(JCS)で評価します。覚醒していても名前や生年月日が言えない・判断力が落ちるなどがあると認知症と間違えやすいのですが、意識障害は一過性で、時間が経つと回復するのが認知症との大きな違いです。代表的なものにせん妄・アメンチア・薬物による意識障害があり、いずれも早期に気づいて対応することが大切です。

アテナ様の導き(本音モード)

見分けの合言葉は「認知症=じわじわ続く/意識障害=一時的で治る」。意識のレベルはJCS(3-3-9度方式)で測り、Ⅰ=刺激なしで起きてる(1桁)/Ⅱ=刺激で起きる(2桁)/Ⅲ=刺激しても起きない(3桁)と、数字が大きいほど重い。代表がせん妄——急に興奮したり幻覚が見えたり(過活動性)、逆にボーッと無気力になったり(低活動性)。数日〜数週間で治るのがポイント。

1枚でつかむ:JCS(ジャパン・コーマ・スケール)
数字が大きいほど意識は重い(3-3-9度方式)

刺激しなくても覚醒している(1桁)

1=だいたい清明だがはっきりしない/2=見当識障害/3=名前・生年月日が言えない。(0=意識清明)

刺激すると覚醒する(2桁)

10=普通の呼びかけで開眼/20=大声・体を揺すると開眼/30=痛み刺激+呼びかけでかろうじて開眼。

刺激しても覚醒しない(3桁)

100=痛みに払いのける/200=痛みで手足を動かす・顔をしかめる/300=痛みに反応しない。

付記:R(不穏)・I(糞便失禁)・A(自発性喪失)を数字に添えて表す。例:「Ⅱ-20-R」。

1. 意識障害とは/認知症との違い
いちばんの見分けは「一過性かどうか」

意識障害は、覚醒している状態での意識の混濁・混迷と、覚醒がない傾眠・昏睡に分けられます。名前や生年月日が言えない、思考力・判断力が低下するなどの症状は認知症と間違えやすいですが、意識障害は一過性で時間が経つと回復する点が認知症と異なります。意識混濁のレベルは時々刻々と動揺・変転し、治療可能性が常にあるのも特徴です。

2. 代表的な意識障害
せん妄・アメンチア・薬物
種類特徴・対応
せん妄意識混濁は軽い。過活動性せん妄=興奮・大声・幻覚/低活動性せん妄=無気力・反応が乏しい。数日〜数週間で改善するのが一般的。対応=水分・睡眠を十分にとる、便秘を防ぐ、体調管理、ストレス環境の改善。
アメンチアせん妄より意識混濁がさらに軽く支離滅裂な思考(思考の散乱)と困惑がみられる軽度の意識障害。本人自身も「まとまらない」と困惑しているのが特徴。
薬物による意識障害反応が鈍る・認知機能低下・強い傾眠など。抗精神病薬・抗うつ薬・抗パーキンソン薬で起こりやすい。みられたら医師に相談し、薬の調整・中止の指示を受ける。
3. 意識障害を捉える視点
軽いうちに気づく

意識障害は軽度のうちに対応することが望まれます。一見正常で質問にだいたい正答しても、本来の活発さや精彩を欠くときは要注意。チェックの視点は①注意の面(思考のまとまり・言い間違い・連続の引き算で間違える)②感情・意欲の面(多弁ではしゃぐ/無口・不機嫌/ぼんやり)③記憶の面。とくに大切なのはその場での精緻な観察です。

WORD:JCS / せん妄 / アメンチア
国試で問われる用語

JCS(ジャパン・コーマ・スケール):意識レベルをⅠ(刺激なしで覚醒)・Ⅱ(刺激で覚醒)・Ⅲ(刺激しても覚醒せず)の3段階で評価する3-3-9度方式。数字が大きいほど重い。せん妄:軽い意識混濁に興奮や幻覚(過活動性)または無気力(低活動性)を伴う。数日〜数週間で改善。アメンチア:せん妄より軽い意識混濁で、思考の散乱と困惑がみられ、本人も困惑している軽度の意識障害。

試験に出るところ
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Q1. 意識障害と認知症の違いとして、適切なものはどれ?

正解はB。意識障害は一過性で時間が経つと回復するのが、持続する認知症との大きな違いです。意識混濁のレベルは時々刻々と動揺・変転し、治療可能性が常にあります。

Q2. ジャパン・コーマ・スケール(JCS)に関する記述で、適切なものはどれ?

正解はB。JCSはⅠ(1桁=刺激しなくても覚醒)・Ⅱ(2桁=刺激すると覚醒)・Ⅲ(3桁=刺激しても覚醒しない)の3段階で、数字が大きいほど意識障害が重いことを表します(Aは逆)。

Q3. せん妄に関する記述で、適切なものはどれ?

正解はB。せん妄には興奮・幻覚を伴う過活動性と、無気力で反応が乏しい低活動性があります。数日〜数週間で改善するのが一般的で、水分・睡眠・便秘予防・環境改善などで対応します。
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