診断が必要な理由、軽度認知障害(MCI)、受診の準備と拒否する人への支援、そして評価スケール(長谷川式HDS-R・MMSE)と画像診断を国試の形に整理。
認知症を早く見つける意味と、その調べ方のお話。"認知症の一歩手前(MCI)"や、有名な2つのテスト(長谷川式・MMSE)の点数を覚えます。
診断が必要な理由は、①早期発見で進行を遅らせる ②治療できるものがある(正常圧水頭症・慢性硬膜下血腫は手術で改善) ③タイプに合った介護ができること。健常と認知症の中間に軽度認知障害(MCI)という段階があり、日常生活に支障はないものの年10%が認知症へ進行します(早く気づき介入すれば回復・遅延も)。診断は評価スケール+画像診断+家族情報で総合的に行い、代表的なスケールが長谷川式(HDS-R)とMMSE。受診を拒む人をごまかして連れて行くのは不適切で、かかりつけ医から促すなど丁寧に対応します。
早く調べる理由は「進行を遅らせる・治せる病気を見逃さない・タイプに合った介護をする」。手前の段階がMCI(年に10人に1人が認知症へ)。テストは2つ覚えればOK——長谷川式(HDS-R)=30点満点で20点以下/MMSE=30点満点で23点以下で疑い。点数の境目が試験に出ます。あと、いやがる人をだまして連れて行くのはダメ(不信感が残る)。
認知機能に問題なし。
認知機能に問題はあるが日常生活には支障がないグレーゾーン。年10%が認知症へ進行。早く気づき介入すれば回復・遅延も可能。
日常生活に支障が出る。
だから早期にMCIに気づき介入することが、進行を防ぐうえで大切です。
アルツハイマー型は早期の服薬で薬の効果が期待できる。
正常圧水頭症・慢性硬膜下血腫は手術で症状改善。放置すると悪化。
タイプで症状が異なる→診断でタイプが判明→適切な介護方針・BPSD軽減。
軽度認知障害(MCI)に早く気づき介入できる。
| スケール | 特徴・カットオフ |
|---|---|
| 長谷川式認知症スケール(HDS-R) | 日本の代表的スケール(1974年作成の改訂版)。9つの設問・30点満点。年齢・見当識・計算・数字の逆唱・単語の遅延再生など。20点以下で認知症を疑う。 |
| MMSE(Mini-Mental State Examination) | 国際的に用いられる。時間・場所の見当識、記銘、注意と計算、想起、図形の模写など。30点満点・23点以下で認知症の疑い。 |
| 立方体模写テスト | 四角と立体図を模写。アルツハイマー型は視空間性認知障害が早期に出て図形が描けなくなる。 |
ほかに、かなひろいテスト・動物名想起テストなど。診断はスケール+画像診断+家族からの情報で総合的に行います。
受診先に迷うときは地域包括支援センターや精神保健福祉センターに相談して紹介を受けられます(セカンドオピニオンも大切)。受診前に既往歴や経過を整理しておきます。本人が拒否する場合、「健康診断に行く」とごまかして連れて行くのは不適切——テストや画像検査で本人にもわかり、医療機関への不信感が残り次から受診を拒む恐れがあります。かかりつけ医から受診を促してもらうなど、丁寧に対話しながらつなげます。
軽度認知障害(MCI):健常と認知症の中間。認知機能に問題はあるが日常生活に支障はなく、年約10%が認知症へ進行する。HDS-R(長谷川式):日本代表のスケール。30点満点・20点以下で疑い。MMSE:国際的なスケール。30点満点・23点以下で疑い。図形模写を含む。
Q1. 軽度認知障害(MCI)に関する記述で、適切なものはどれ?
Q2. 認知症の評価スケールに関する記述で、適切なものはどれ?
Q3. 受診を拒否する人への対応として、適切なものはどれ?