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障害の理解Ⅰ・第1章 Lesson 1(1/4)
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障害のとらえ方とICF

「障害」ってどういうこと?
——本人のせい?社会のせい?

「障害」という言葉の意味、ICF(国際生活機能分類)の医学モデルと社会モデル、そして障害者権利条約を国試の形に整理。障害の理解シリーズの出発点です。

「障害」って何かを考えるお話。障害は"その人だけの問題"なのか、それとも"社会の側"にあるのか。この見方(医学モデル/社会モデル)が出発点です。

アテナ様の導き

「障害」とは、多数派である「健常者」を基準につくられた社会の制度・仕組み・環境では生活が送りにくい状態を指す、と考えられます。つまり障害は本人だけでなく社会の側にもつくり出されるのです。この見方を整理したのがICF(国際生活機能分類)。ICFは「医学モデル」(障害を個人の問題・治療で対応)と「社会モデル」(障害は社会的環境がつくり出す)の対立を超えた「統合モデル」です。2006年に国連で採択された障害者権利条約も、機能障害と障壁との相互作用で障害が生じるという社会モデルを意識しています。まずこの土台を押さえましょう。

アテナ様の導き(本音モード)

キモは「障害は本人のせいだけじゃない、社会の側にもある」という考え方。昔は「医学モデル=障害は本人の問題、治して対応」だけだったけど、今は「社会モデル=段差や偏見など社会の壁が障害をつくっている」という見方が加わった。この2つを合体させたのがICF(統合モデル)。世界のルール「障害者権利条約(2006年・国連)」も社会モデルの考え方。"壁を作ってるのは社会のほう"と覚えればOK。

1枚でつかむ:医学モデル vs 社会モデル
ICFは2つを統合した「統合モデル」
観点医学モデル社会モデル
障害の原因障害を個人の問題としてとらえる(病気・外傷など)障害の多くは社会的環境がつくり出す
対応専門職による個別的な治療・医療的援助社会の側の障壁を取り除く

ICF(国際生活機能分類)は、この2つの概念的対立を超えた「統合モデル」。どちらか一方ではなく、両方の視点で障害をとらえます。

1. 「障害」という言葉
社会的につくられる

「障」も「害」もマイナスの意味が強いため、「碍」やひらがなの「がい」で表すこともあります。障害は、「健常である人」を基準にした社会の仕組みのなかで生活のしづらさを抱える状態を「障害がある」と決めている、と指摘されます。「健常な人」も事故や病気で突然「生活しづらさ」に直面しうるため、これを少数の課題でなく社会全体の課題に引き上げる運動=メインストリーミングといいます。守るべき人を特定する「ラベリング(生活しづらさを理解する)」は必要ですが、可能性を奪う「レッテルを貼る」こととは区別します。現在は障害者差別解消法で不当な権利侵害を防止しています。

2. 障害者権利条約
社会モデルを国際的に

障害者の権利に関する条約(障害者権利条約)は、2006年に国連総会で採択され、日本は2014年に批准しました。条約は障害者を「長期的な身体的・精神的・知的・感覚的な機能障害であって、様々な障壁との相互作用により、他の者との平等を基礎として社会に完全かつ効果的に参加することを妨げ得るものを有する者を含む」と定義。これは障壁となる環境との相互作用で障害が生み出されるという社会モデルを意識した内容です。

WORD:ICF / 医学モデル・社会モデル / メインストリーミング
国試で問われる用語

ICF(国際生活機能分類):障害を医学モデルと社会モデルの対立を超えてとらえる「統合モデル」。医学モデル:障害を個人の問題とし治療で対応する見方。社会モデル:障害の多くは社会的環境がつくり出すとする見方。メインストリーミング:障害を少数者の課題でなく社会全体(主流)の課題に引き上げようとする運動。

試験に出るところ
本音でまとめる
理解度チェック
押すと答えが出ます

Q1. ICF(国際生活機能分類)の基本的な性格として、適切なものはどれ?

正解はB。ICFは、障害を個人の問題ととらえる医学モデルと、社会的環境がつくり出すととらえる社会モデルの概念的対立を超えた「統合モデル」です。

Q2. 障害の「社会モデル」の説明として、適切なものはどれ?

正解はB。社会モデルは、障害の多くが社会的環境によってつくり出されるととらえます。Aは医学モデルの説明。障害者権利条約も「障壁との相互作用」という社会モデルを意識しています。

Q3. 障害者の権利に関する条約(障害者権利条約)について、適切なものはどれ?

正解はA。障害者権利条約は2006年に国連総会で採択、日本は2014年に批准。機能障害と障壁との相互作用で障害が生じるという社会モデルを意識した国際条約です。
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