障害者基本法をはじめ各障害の法的定義(身体・知的・精神・発達・高次脳機能・難病)と、障害者の権利を守る法制度(基本法・総合支援法・虐待防止法・差別解消法)を国試の形に整理。
障害が法律でどう定義されているか、そして障害のある人の権利を守る法律のお話。どの障害がどの法律か、4つの大事な法律を覚えます。
障害の定義は法律によって考え方が異なります。土台は障害者基本法——「身体障害・知的障害・精神障害(発達障害を含む)その他の心身機能の障害があり、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活・社会生活に相当な制限を受ける状態」と定義し、社会モデルを意識しています。各障害は身体障害者福祉法・知的障害者福祉法・精神保健福祉法・発達障害者支援法などで定義され(知的障害は法律上の定義がなく療育手帳で運用、高次脳機能障害も法律上の定義がない)、難病は総合支援法の対象に。そして権利を守る法律として障害者基本法・障害者総合支援法・障害者虐待防止法・障害者差別解消法を押さえましょう。
覚えるのは2つ。①「どの障害がどの法律で定義されるか」——身体=身体障害者福祉法、精神=精神保健福祉法、発達=発達障害者支援法。ただし知的障害と高次脳機能障害は"法律上の定義がない"(知的は療育手帳、高次脳は精神障害者保健福祉手帳で運用)=ここが引っかけ。②権利を守る4つの法律=基本法・総合支援法・虐待防止法・差別解消法。土台の障害者基本法が「社会的障壁」を定義して社会モデルを取り入れた、と覚えればOK。
| 障害 | 根拠法と定義 |
|---|---|
| 身体障害 | 身体障害者福祉法:18歳以上で身体障害者手帳の交付を受けた者。 |
| 知的障害 | 知的障害者福祉法に定義はない。療育手帳制度(重度=A、それ以外=B)で運用。 |
| 精神障害 | 精神保健福祉法:統合失調症・精神作用物質による依存・知的障害・精神病質その他の精神疾患(病名を列記)。 |
| 発達障害 | 発達障害者支援法:自閉症・ASD・広汎性発達障害・学習障害・ADHD等で、症状が通常低年齢で発現するもの。 |
| 高次脳機能障害 | 法律上の定義はない。器質性精神障害として精神障害者保健福祉手帳の対象。 |
| 難病患者等 | 障害者総合支援法(2013年)が対象に。国の医療費対象=指定難病。 |
障害者基本法は2011年に改正され、「全ての国民が障害の有無で分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現」を目的に掲げます。障害者を「身体・知的・精神(発達を含む)その他の心身機能の障害があり、障害及び社会的障壁により継続的に生活に相当な制限を受ける状態」と定義し、社会的障壁=障害がある者にとって生活を営むうえで障壁となる社会の事物・制度・慣行・観念その他一切のものと規定しています。
主に自立支援のサービス体系を規定(訓練・居宅介護・短期入所など)。2013年に難病も対象に。
虐待を①養護者 ②障害者福祉施設従事者等 ③使用者の3類型で規定し、防止・早期発見・養護者支援を定める。
障害を理由とする不当な差別的取扱いの禁止と合理的配慮を定める(権利条約に関連した国内整備)。
2006年 国連採択。これに関連して国内法(基本法改正・差別解消法など)が整備された。
社会的障壁:障害がある者にとって生活を営むうえで障壁となる社会の事物・制度・慣行・観念その他一切のもの(障害者基本法)。障害者虐待の3類型:養護者・障害者福祉施設従事者等・使用者による虐待。合理的配慮:障害者差別解消法に基づき、障害のある人が社会参加できるよう過重でない範囲で行う配慮。
Q1. 障害の法的定義に関する記述で、適切なものはどれ?
Q2. 障害者基本法に関する記述で、適切なものはどれ?
Q3. 障害者虐待防止法が定める虐待の類型に含まれないものはどれ?