障害者福祉の根本思想であるノーマライゼーション(バンク=ミケルセン・ニィリエ・ヴォルフェンスベルガー)、インテグレーション、インクルージョン、そしてIL(自立生活)運動を国試の形に整理。
障害者福祉の土台になった大事な考え方のお話。「障害があっても"あたりまえ"の生活を」という思想(ノーマライゼーション)と、その発展を学びます。人名が頻出です。
障害者福祉の根本思想がノーマライゼーション——「障害があっても、ごく当たり前の(ノーマルな)生活を送れる社会こそ普通だ」という考え方です。「生みの父」=デンマークのバンク=ミケルセンが提唱し、ニィリエが8つの原理として具体化、ヴォルフェンスベルガーが北米で理論化(後にソーシャル・ロール・バロリゼーション=社会的役割の実現を提唱)しました。この思想は教育のインテグレーション(統合教育)へ、さらに障害の有無を超えて多様性を包み込むインクルージョンへ発展。また、重度障害のあるE.ロバーツが起点となったIL(自立生活)運動が、障害者の自立を世界に広げました。人名と流れが頻出です。
キーワードはノーマライゼーション=「障害があっても"あたりまえ"の暮らしを」。人名3人の流れが頻出——バンク=ミケルセン(生みの父・デンマーク)→ニィリエ(8つの原理)→ヴォルフェンスベルガー(北米で理論化)。発展形がインクルージョン(みんな違ってみんな包み込む)。そしてIL運動=自立生活運動(E.ロバーツが起点・自立生活センターCIL)=「障害があっても自分で決めて地域で暮らす」運動。人名と国だけ押さえれば点が取れます。
「ノーマライゼーション思想の生みの父」。1950年代に提唱。「ノーマルな生活状態にできるだけ近い生活を」と1959年法に規定。
ノーマルに社会生活を送るための具体的な8つの原理を提唱(1日・1週・1年の普通のリズム等)。
北米に普及・理論化。1983年にソーシャル・ロール・バロリゼーション(社会的役割の実現)を提唱。
| 理念 | 考え方 |
|---|---|
| インテグレーション(統合) | 1960年代後半、教育分野で。これまで分かれていた「健常」と「障害」の時間や場所を同じにし、教育環境を共有する。 |
| インクルージョン(包含) | 1990年代。障害の有無ではなく、人それぞれの独自性・多様性を前提に、外国籍・貧困なども含めすべての人を包み込み、必要に応じた支援をする(インクルーシブ教育へ)。 |
ノーマライゼーションは「標準的な生活に近づける」発想、インクルージョンは「元々みんなに多様なニーズがある」と了解し、それぞれに応じて支える発想です。
四肢麻痺と呼吸器障害のあるE.ロバーツは、カリフォルニア大学バークレー校に進学。学習環境が整わない中で道を切り開き、後進の障害学生も次々と進学しました。1972年には「あらゆる障害者が地域で生活するための仕組み」として自立生活センター(CIL)が設立され、これが障害者の自立を守るIL(自立生活)運動の起点となり、世界規模の運動に発展。1978年にはアメリカでリハビリテーション法が改正され、自立生活センターに州政府から補助金が出るようになりました。「自立した生活とは何か」を世界に問いかけた運動です。
ノーマライゼーション:障害があっても当たり前(ノーマル)の生活を送れる社会を目指す思想。生みの父=バンク=ミケルセン、8原理=ニィリエ、理論化=ヴォルフェンスベルガー。インクルージョン:障害の有無を超え、すべての人の多様性を包み込み、それぞれに応じた支援をする考え方。IL(自立生活)運動:E.ロバーツを起点に、障害者自身が自立(自己決定し地域で暮らす)を求めた世界的運動。
Q1. 「ノーマライゼーション思想の生みの父」とされる人物はどれ?
Q2. ノーマライゼーションの8つの原理を提唱した人物はどれ?
Q3. IL(自立生活)運動に関する記述で、適切なものはどれ?