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障害の理解Ⅰ・第2章 Lesson 1(身体障害)
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身体障害による生活障害
視覚・聴覚・肢体不自由

体の障害で困ること
——目・耳・手足、それぞれの「しづらさ」

「障害による生活障害、心理・行動の特徴」の章へ。まずは身体障害=視覚障害・聴覚障害・肢体不自由の3つを、生活上の障害/心理/支援の3点で整理します。

体の障害といっても中身はいろいろ。目が見えにくい・耳が聞こえにくい・手足が動かしにくい——それぞれ「何に困るか」「どんな気持ちか」「どう支えるか」をやさしく見ていきます。

アテナ様の導き

身体障害は3つを押さえます。視覚障害——人は情報の約80%を視覚から得るため、生活上は特に「移動」が困難に。視力は物の形・位置、視野は眼球を動かさず見える範囲のこと。聴覚障害——最大の課題はコミュニケーション。言語を習得する前か後かで心理も支援も変わります。肢体不自由——原因は先天性(脳性麻痺など)と後天性(脳卒中・脊髄損傷など)。発症時期や障害の部位・程度で状況が大きく異なります。いずれも、本人の残された機能(残存能力)を引き出し、自信をもってもらう支援が基本です。

アテナ様の導き(本音モード)

ざっくり3つ。目(視覚障害)=情報の8割を失う→とくに「移動」が大変。視力=形や位置がわかる力、視野=見える範囲、の違いだけ覚えればOK。耳(聴覚障害)=一番困るのは「会話」。聞こえないと「わからない」と言えず"わかったふり"をしがち、ここが大事。手足(肢体不自由)=生まれつき(脳性麻痺など)か、あとから(脳卒中・脊髄損傷など)かで気持ちが違う。共通のコツは「できないこと」より「残ってる力」を引き出して自信をつけてもらうこと。

1枚でつかむ:3つの身体障害
それぞれ「生活上の障害」が違う

👁 視覚障害

  • 情報の約80%を失う
  • とくに移動が困難
  • 視力=形・位置/視野=範囲

👂 聴覚障害

  • 課題はコミュニケーション
  • 外見からわかりにくい
  • "わかったふり"に注意

🦵 肢体不自由

  • 先天性/後天性で異なる
  • 発症時期・部位・程度で多様
  • 残存能力を引き出す支援

同じ「身体障害」でも、生活で困る場面も心理も支援方法も三者三様。その人が何に困っているかを尋ねることが出発点です。

1. 視覚障害
情報の8割・移動の困難・先天性と後天性

視覚から得られる情報は約80%。視覚障害があると情報量が減るだけでなく、情報が入りづらいことへの不安・恐怖が大きく、生活範囲が狭まりがちです。視力は物の形・位置を、視野は眼球を動かさず見える範囲を指します。生活上はとくに「移動」が困難になります。

先天性視覚障害(3歳未満の早期失明を含む)

  • 視覚から情報を得た経験がなく、物の姿や概念の理解が困難
  • バーバリズム=イメージや概念の裏付けがないまま言葉だけを学習してしまう状態
  • ブラインディズム=眼に指を押しあてる・身体を揺する・指を口に入れるなど自分に刺激を与える特徴的な動き

後天性視覚障害(3歳以降に発現)

  • 白内障・緑内障などの眼疾患が要因。疾患により程度や見え方が異なる
  • 中途視覚障害は精神的ダメージが大きく、障害受容の初期は恐怖・不安が強い
  • 次第に受け入れ、ADL・移動・コミュニケーションの能力を獲得していく

支援の3本柱 ①移動介助(手引き・白杖・盲導犬・電子機器。室内の物を動かさず一つひとつ確認)/②同行援護(移動が著しく困難な人の外出支援。障害者総合支援法の介護給付に規定)/③日常生活(点字・音声言語・テープレコーダー・拡大鏡・弱視眼鏡などを活用)。

2. 聴覚障害
最大の課題はコミュニケーション

聴覚とは「一定音域の周波数を信号としてキャッチすること」。生活上の最大の課題はコミュニケーションです。言語を習得する前に聴力を失うと、言語習得が遅れ、視覚的情報で物事を記憶する特徴があります。言語習得後に聴覚障害となった場合は言語への影響は小さいものの、後になって構音障害が生じることがあります。外見からわかりにくいため、わからないときに「わからない」と伝えられず"わかったふり"をしてしまうことが多くみられます。

聴覚障害がある人への支援

  • 先天性=手話・口話ができる人が増加。本人の選択・決定を尊重
  • 中途失聴=聴こえていた「音」を失い心理的に不安定に。話す以外の手段を身につけるまで筆談が有効、重要なことは書いて伝える

言語障害がある人への支援

  • 発声の不明瞭さや表現の不適切さに捉われず、楽しい雰囲気でゆっくり話しかける
  • 身振り・手振り・文字・絵も活用
  • 「わかったふり」「決めつけ」は自尊心を傷つけNG
3. 肢体不自由
先天性と後天性・残存能力を引き出す

肢体不自由の原因疾患は、先天性(脳性麻痺など)後天性(脳卒中・脊髄損傷など)があり、起因疾患・発症時期・障害の部位や程度によって身体状況が大きく異なります。生活上はまず発達への支援が課題となり、運動能力の向上、姿勢能力の向上・拘縮の予防、コミュニケーション能力の促進、身辺自立の習慣形成などが目標になります。

心理的理解

  • 先天性児=「周囲と違う」ことで孤立感・罪悪感、進行性疾患は将来不安で情緒不安定
  • 後天性=生活様式や他者関係が変化し、社会的役割の喪失・自信の喪失・無力感・孤立感
  • 運動機能障害でADL介助やプライバシーをみせる機会が増え、精神的苦痛・ストレス

支援

  • 障害者総合支援法・介護保険法のサービスで日常生活の自立をめざす
  • 動作を代わるのでなく、残された身体機能を引き出し自信をもってもらう視点
  • 重度の場合は重度訪問介護などの支援も重要
WORD:バーバリズム / ブラインディズム / 構音障害
国試で問われる用語

バーバリズム:先天性視覚障害で、概念の裏付けがないまま言葉だけを学習してしまう状態。ブラインディズム:視覚刺激の不足を補おうと、身体を揺する・指を口に入れるなど自分に刺激を与える特徴的な行動。構音障害:言語習得後に聴覚障害となった場合などに、後から生じる発音の障害。同行援護:視覚障害で移動が著しく困難な人の外出を支える、障害者総合支援法の介護給付。

試験に出るところ
本音でまとめる
理解度チェック
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Q1. 視覚障害に関する記述で、適切なものはどれ?

正解はA。視覚からの情報は約80%とされ、視覚障害では「移動」が大きな困難になります。Bは「視力」の説明(視野は眼球を動かさず見える範囲)。Cは逆で、中途視覚障害は精神的ダメージが大きく、障害受容が課題になります。

Q2. 先天性視覚障害の特徴を表す語の組み合わせとして、適切なものはどれ?

正解はB。バーバリズムは概念の裏付けがないまま「言葉だけ」を学習してしまう状態、ブラインディズムは身体を揺する・指を口に入れるなど「自分に刺激を与える」特徴的な動きで、いずれも先天性視覚障害の特徴です。

Q3. 聴覚障害・肢体不自由への支援として、適切なものはどれ?

正解はB。肢体不自由の支援は残存能力を引き出す視点が基本です。Aは「わかったふり」を見逃さず、重要なことは筆談など確実な方法で伝えます。Cは逆で、視覚障害では室内の物を動かさないのが原則です。
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