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障害の理解Ⅰ・第2章 Lesson 3(知的障害)
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知的障害による生活障害
IQと適応能力・4つの段階

知的障害のお話
——「IQ」と「適応能力」で考える

知的障害は「IQ(知能指数)」と「適応能力」で判断します。3つの遅れ(言語・運動・社会性)、4段階(軽度〜最重度のIQ範囲)、そして支援の工夫(シンボル機能・モデリング)を整理します。

知的障害は頭の良し悪しの話ではなく、「IQ」と「生活する力(適応能力)」の両方で見ます。遅れは3つ(言葉・運動・社会性)。重さは4段階。支援は「具体的に・褒めて・得意を伸ばす」がコツ。

アテナ様の導き

知的障害は、IQ(知能指数)と適応能力で、その年代の平均的な数値と比較して判断します。抽象的な物事や複雑なことの理解が苦手な一方、身体的な発達は障害のない人と同じことが多く、脳機能と身体の発達状態にアンバランスが生じます。生活のしづらさの代表は「言語能力・運動能力・社会性」の3つの発達の遅れ。診断は知能テストで測る「知的能力」と、社会生活を営む力=「適応能力」の両方を元にします。重さは軽度・中度・重度・最重度の4段階。支援は失敗を責めず、具体的に説明し、良いところ(ストレングス)を褒めて伸ばすことが基本です。

アテナ様の導き(本音モード)

覚えるのは2本柱=「IQ」+「適応能力(生活する力)」。IQだけで決めないのがポイント。体の発達はふつうのことが多いので、頭と体の発達がアンバランスになる。困りごとは3つの遅れ=言葉・運動・社会性。重さは4段階で、軽度50〜70/中度35〜50/重度20〜35/最重度20以下(数字が出ることがある)。支援は「絵や文字で伝える(シンボル機能)」「やって見せてまねさせる(モデリング)」「具体的に・褒めて・得意を伸ばす」。失敗を繰り返しても、挑戦の回数を増やせばできるようになる。

1枚でつかむ:判断の2本柱と3つの遅れ
IQだけでは判断しない

判断の2本柱

  • ① IQ(知能指数)
  • ② 適応能力(社会生活を営むために必要な行動をとる力)
  • 両方を元に、年代の平均と比較

生活のしづらさ=3つの遅れ

  • 言語能力の発達の遅れ
  • 運動能力の発達の遅れ
  • 社会性の発達の遅れ

身体的な発達は障害のない人と同じことが多く、脳機能と身体の発達のアンバランスが生じます。発見は乳幼児健診・保育園・幼稚園で他児と比較して気づかれることが多いです。

1. 知的障害の状態と行動の特徴(4段階)
図表2-3-1(厚生労働省)
状態IQ行動の特徴
軽度知的障害50〜70食事・衣服着脱・排泄は支障ないことが多い。基本的生活習慣は確立。簡単な文章での意思表示・理解が可能。漢字の習得は困難。集団参加や友だちとの交流は可能。
中度知的障害35〜50身辺自立は部分的。衣服着脱はできるが場面に合わせた選択・調整が困難。お釣りの計算が苦手。新しい場所での移動・交通機関の利用が困難。ひらがなの読み書きはある程度可能
重度知的障害20〜35言語・運動機能の発達が遅く、学習面ではひらがなの読み書き程度。身辺自立が難しく衣食住に保護・介助が必要。挨拶や受け答え以外のコミュニケーションが苦手。一人での移動が困難。
最重度知的障害20以下言葉が発達せず叫び声を出す程度。身の回りの処理がまったくできない。衣服の着脱ができず、便意を伝えられない。食事に見守りや介助が必要。身振りや簡単な単語で意思表示しようとすることもある。

数値はおおよその目安。IQが低いほど身辺自立に介助が必要になります。

2. 支援・配慮の工夫
図表2-3-2

伝え方を工夫する

  • シンボル機能:絵や文字を紙に書いて伝える
  • モデリング:動作を行動で示し、それをまねさせる

具体的に説明する

  • 判断が苦手な場合があるため具体的に指示
  • わかりやすい言葉で簡潔にはっきり伝える

良いところを褒めて伸ばす

  • 長所(ストレングス)を伸ばす
  • できたことに「ありがとう」とお礼をいう

得意分野を見つける

  • 得意分野を見つけ、できることを増やす
  • 失敗経験を了解したうえで具体的に配慮
WORD:適応能力 / シンボル機能 / モデリング
国試で問われる用語

適応能力:社会生活を営むために必要な行動をとる力。知的障害の判断は、IQに加えてこの適応能力も元にする。シンボル機能:絵や文字を紙に書いて伝える支援。モデリング:動作を行動で示し、まねてもらう支援。ストレングス:本人の長所・強み。褒めて伸ばす支援の軸になる。

試験に出るところ
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理解度チェック
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Q1. 知的障害の判断に関する記述で、適切なものはどれ?

正解はB。知的障害はIQと「適応能力(社会生活を営む力)」の両方を元に判断します。身体的な発達は障害のない人と同じことが多く、Cは不適切です。

Q2. 知的障害の「生活のしづらさ」を表す3つの遅れに含まれないものはどれ?

正解はC。代表的な生活のしづらさは「言語能力・運動能力・社会性」の3つの発達の遅れです。内臓機能は内部障害の領域で、知的障害の3つの遅れには含まれません。

Q3. 知的障害のある人への支援として、適切なものはどれ?

正解はB。伝え方の工夫(シンボル機能・モデリング)と具体的な説明が基本です。Aは抽象的でわかりにくく不適切、Cは挑戦の回数を増やすことで力が伸びるため逆です。
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