呼吸器機能障害の主な疾患(COPDなど)、呼吸リハビリの呼吸法(口すぼめ呼吸・腹式呼吸)、気管切開、在宅酸素療法(HOT)、そして生活上の工夫を医学的に整理します。
息がしづらい障害をくわしく。代表はCOPD(たばこ等で肺が壊れる病気)。ラクに吐くコツ(口すぼめ呼吸)や、酸素を補う在宅酸素療法、息切れしない動作の工夫を学びます。
呼吸器機能障害は、肺胞でのガス交換や、胸郭・横隔膜の運動による換気に障害がある状態。代表疾患は慢性閉塞性肺疾患(COPD)で、気道が狭まり息切れ・咳・痰が多くなります。ほかに喘息、肺結核後遺症、ALSや筋ジストロフィー(換気が困難)など。治療は薬物療法・呼吸リハビリ・在宅酸素療法(HOT)など。呼吸リハビリの呼吸法は口すぼめ呼吸(しっかり吐く)と腹式呼吸(横隔膜で肺を広げる)。在宅酸素療法は酸素ボンベや酸素濃縮器を使い鼻カニューレから吸い込み、酸素の流量は医師の指示で決めます。生活では前かがみや腕を挙げる動作で息切れしやすいため、衣服は前開き、入浴は半身浴、食後すぐの満腹を避ける工夫をします。
息がしづらい障害。代表がCOPD(慢性閉塞性肺疾患)=たばこ等で肺が慢性的に炎症、気道が狭まって息切れ・咳・痰。ラクに息を吐くコツが口すぼめ呼吸(口をすぼめて吐くと気道が広がる)と腹式呼吸。足りない酸素を機械で補うのが在宅酸素療法(HOT)=鼻にカニューレ、酸素の量は勝手に変えず医師の指示。動作のコツ=前かがみ・バンザイ(腕を上げる)は息切れするから、服は前開き、お風呂は半身浴、食べすぎないで高カロリーを少しずつ。酸素チューブやカニューレの乾燥・感染にも注意。
| 疾患名 | 状態・症状 |
|---|---|
| 慢性閉塞性肺疾患(COPD) | 肺に慢性的な炎症があり、肺によるガス交換が困難。気管支からの分泌物が多く気道が狭まる。息切れ・咳・痰が多くなる。 |
| 喘息 | 気道が狭くなり換気が困難。アトピー・感染症・痙攣・心因性などさまざまな原因。 |
| ALS/筋ジストロフィー | 運動神経や筋肉・骨格筋の障害で換気が困難。筋ジストロフィーは睡眠中に無呼吸が高頻度。 |
| 肺結核後遺症 / 脳梗塞・脳出血 | 肺結核後遺症はCOPDと同じ。脳の障害でも換気が困難になる。 |
鼻から吸って、口から吐くときに口をすぼめると圧がかかり奥の気道が広がり、しっかり吐ける→十分換気。
横隔膜が下がることによって肺が広がる呼吸法。
気管切開=気管を切開し気管カニューレを挿入。HOT=酸素濃縮器等から鼻カニューレで吸入、流量は医師の指示。
在宅酸素療法を受けている人は、気道に機械的に酸素が入るため鼻腔・口腔内・気管内が乾燥しやすくなります。痰や唾液などの分泌物がたまると細菌が増殖して感染したり、気道を塞いで窒息・呼吸困難の原因になるため、分泌物の除去が必要です。室内の空気の清潔・湿度にも注意します。
| 生活行為 | 工夫 |
|---|---|
| 食事 | 食後は膨張した胃が横隔膜を圧迫し呼吸が苦しい→一度にたくさん食べない。咳・痰で体力を消耗し摂取量が減るため高カロリーな工夫を。水分摂取も重要。 |
| 排泄 | 排便時の力みが呼吸を止めるため、呼吸を意識的に整えながら行う。 |
| 着脱衣 | 腕を挙げると呼吸苦になるため、衣服は前開きがよい。酸素療法中はカニューレに引っかからないよう注意。 |
| 入浴 | 全身浴は呼吸数が増えるため半身浴が望ましい。気管切開のある人は切開部が濡れない配慮を。 |
| 運動 | 適度に休み呼吸を整える。外出時は乾燥時期・換気の悪い場所を避け、携帯酸素の量やバッテリーを確認。 |
COPD(慢性閉塞性肺疾患):肺の慢性炎症で気道が狭まり、息切れ・咳・痰が出る。口すぼめ呼吸:口をすぼめて吐き、気道を広げてしっかり吐く呼吸法。腹式呼吸:横隔膜で肺を広げる呼吸法。在宅酸素療法(HOT):酸素濃縮器等から鼻カニューレで酸素を吸入。流量は医師の指示。気管切開:気管を切開して気管カニューレを挿入する処置。
Q1. 呼吸リハビリテーションの「口すぼめ呼吸」の説明として、適切なものはどれ?
Q2. 在宅酸素療法(HOT)を受けている人への対応として、適切なものはどれ?
Q3. 呼吸器機能障害のある人の生活上の工夫として、適切なものはどれ?