ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能障害、小腸機能障害(経腸栄養・中心静脈栄養)、肝臓機能障害(沈黙の臓器・B型/C型肝炎・肝硬変)を医学的に整理します。
外から見えにくい内部障害の続き。免疫が弱るHIV、栄養がとれない小腸、症状が出にくい「沈黙の臓器」肝臓の3つを学びます。
3つの内部障害を見ます。HIVによる免疫機能障害——HIVは免疫の司令塔CD4陽性細胞に侵入し、増えると免疫が低下して日和見感染を起こします。HIV感染とAIDSは別で、免疫が下がり指定の合併症(日和見感染症)を発症して初めてAIDSと診断されます。感染経路は血液・精液・膣分泌液などの体液。治療薬で増殖を抑えられ、偏見・差別を恐れ隠す傾向に配慮します。小腸機能障害——栄養維持が困難になり、経口摂取できない場合は経腸栄養(小腸に管)や中心静脈栄養(鎖骨下静脈に高カロリー輸液)で補います。肝臓機能障害——肝臓は症状が出にくい「沈黙の臓器」。原因はB型・C型肝炎、肝硬変、肝臓がん、アルコールなどで、進行すると黄疸・クモ状血管腫・腹水・手掌紅斑などが現れます。
内部障害の続き、3つ。①HIV=免疫の司令塔(CD4陽性細胞)がやられて免疫ダウン→普段平気な菌で病気に(日和見感染)。HIV感染=AIDSじゃない。AIDSは合併症が出た段階。うつるのは体液(血液・精液など)で、汗や日常接触ではうつらない。差別を恐れて隠しがち。②小腸=栄養がとれない→口から無理なら経腸栄養(腸に管)や中心静脈栄養(太い静脈に栄養)で補う。③肝臓=症状が出にくい「沈黙の臓器」。B型C型肝炎やお酒で傷んで、肝硬変→肝がんへ。悪化すると黄疸(黄色くなる)・腹水(お腹に水)・クモ状血管腫・手のひらが赤い。
| 種類 | 方法 |
|---|---|
| 経腸栄養 | 十二指腸などの小腸内に管を挿入し、完全流動食あるいは成分栄養剤を注入して栄養を補給する。 |
| 中心静脈栄養 | 鎖骨下静脈などの中心静脈にカテーテルを留置し、高カロリー輸液などを静脈的に投与。消化管を安静にする必要がある場合に用いる。 |
小腸機能障害は栄養維持が課題。消化のよいもの・高カロリーの工夫が必要で、定期的な通院がQOLに影響します。
肝臓は症状が出にくく「沈黙の臓器」といわれ、急性肝炎→慢性肝炎→肝硬変→肝臓がんへと進行し、わかった時点で症状がかなり進んでいることが多いです。主な原因はB型肝炎(HBV)・C型肝炎(HCV・約70%が持続感染→進行)・肝硬変・肝臓がん・アルコール性肝炎。
ビリルビンが増加し、皮膚や粘膜が黄色に染まる。
顔面・前胸部などにクモが足を広げたように血管が拡張。
大量の体液がたまり腹部が膨らむ。
手のひらが赤くなる。
アンモニア処理力低下で、カビ・排水溝のような臭い。
片側または両側に乳房が発育したような状態。
食事療法は適正カロリー・適量たんぱく・脂肪分を控え・バランスよく3食規則正しく。定期受診と栄養指導を継続します。
CD4陽性細胞:免疫を指揮する細胞。HIVが侵入・破壊する。日和見感染:免疫低下により、通常は問題ない弱い菌でも発病すること。沈黙の臓器:症状が出にくい肝臓のたとえ。中心静脈栄養:鎖骨下静脈などに高カロリー輸液を投与する栄養法。黄疸:ビリルビン増加で皮膚・粘膜が黄色くなる肝障害の症状。
Q1. HIVによる免疫機能障害に関する記述で、適切なものはどれ?
Q2. 小腸機能障害のある人の栄養補給として、適切なものはどれ?
Q3. 肝臓機能障害に関する記述で、適切なものはどれ?