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障害の理解Ⅱ・第1章 Lesson 8(その他)
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その他の障害の医学的理解
HIV・小腸・肝臓機能障害

見えにくい内部障害をくわしく
——免疫・栄養・肝臓

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能障害、小腸機能障害(経腸栄養・中心静脈栄養)、肝臓機能障害(沈黙の臓器・B型/C型肝炎・肝硬変)を医学的に整理します。

外から見えにくい内部障害の続き。免疫が弱るHIV、栄養がとれない小腸、症状が出にくい「沈黙の臓器」肝臓の3つを学びます。

アテナ様の導き

3つの内部障害を見ます。HIVによる免疫機能障害——HIVは免疫の司令塔CD4陽性細胞に侵入し、増えると免疫が低下して日和見感染を起こします。HIV感染とAIDSは別で、免疫が下がり指定の合併症(日和見感染症)を発症して初めてAIDSと診断されます。感染経路は血液・精液・膣分泌液などの体液。治療薬で増殖を抑えられ、偏見・差別を恐れ隠す傾向に配慮します。小腸機能障害——栄養維持が困難になり、経口摂取できない場合は経腸栄養(小腸に管)や中心静脈栄養(鎖骨下静脈に高カロリー輸液)で補います。肝臓機能障害——肝臓は症状が出にくい「沈黙の臓器」。原因はB型・C型肝炎、肝硬変、肝臓がん、アルコールなどで、進行すると黄疸・クモ状血管腫・腹水・手掌紅斑などが現れます。

アテナ様の導き(本音モード)

内部障害の続き、3つ。①HIV=免疫の司令塔(CD4陽性細胞)がやられて免疫ダウン→普段平気な菌で病気に(日和見感染)。HIV感染=AIDSじゃない。AIDSは合併症が出た段階。うつるのは体液(血液・精液など)で、汗や日常接触ではうつらない。差別を恐れて隠しがち。②小腸=栄養がとれない→口から無理なら経腸栄養(腸に管)や中心静脈栄養(太い静脈に栄養)で補う。③肝臓=症状が出にくい「沈黙の臓器」。B型C型肝炎やお酒で傷んで、肝硬変→肝がんへ。悪化すると黄疸(黄色くなる)・腹水(お腹に水)・クモ状血管腫・手のひらが赤い

1枚でつかむ:3つの障害のキモ
免疫・栄養・肝臓

🛡 HIV(免疫)

  • CD4陽性細胞に侵入→免疫低下→日和見感染
  • HIV感染≠AIDS
  • 感染は体液(血液・精液など)

🍽 小腸(栄養)

  • 栄養維持が困難
  • 経腸栄養(腸に管)
  • 中心静脈栄養(鎖骨下静脈・高カロリー輸液)

🫛 肝臓

  • 沈黙の臓器(症状が出にくい)
  • B型・C型肝炎、肝硬変、肝がん
  • 黄疸・腹水・手掌紅斑
1. HIVによる免疫機能障害
CD4陽性細胞・日和見感染・体液感染

HIVとAIDS

  • HIVは免疫を指揮するCD4陽性細胞に侵入し破壊
  • 免疫低下で弱い菌でも発病=日和見感染
  • 感染後、指定の合併症(日和見感染症)を発症して初めてAIDS発症と診断(約10年)

感染経路と支援

  • 血液・精液・膣分泌液などの体液との濃厚な接触(性交渉・輸血/注射針・母子感染)
  • 治療薬で増殖を抑える。偏見・差別を恐れ隠す傾向→プライバシー配慮
2. 小腸機能障害と栄養補給
図表1-8-1
種類方法
経腸栄養十二指腸などの小腸内に管を挿入し、完全流動食あるいは成分栄養剤を注入して栄養を補給する。
中心静脈栄養鎖骨下静脈などの中心静脈にカテーテルを留置し、高カロリー輸液などを静脈的に投与。消化管を安静にする必要がある場合に用いる。

小腸機能障害は栄養維持が課題。消化のよいもの・高カロリーの工夫が必要で、定期的な通院がQOLに影響します。

3. 肝臓機能障害(沈黙の臓器)
図表1-8-2・1-8-3

肝臓は症状が出にくく「沈黙の臓器」といわれ、急性肝炎→慢性肝炎→肝硬変→肝臓がんへと進行し、わかった時点で症状がかなり進んでいることが多いです。主な原因はB型肝炎(HBV)・C型肝炎(HCV・約70%が持続感染→進行)・肝硬変・肝臓がん・アルコール性肝炎

黄疸

ビリルビンが増加し、皮膚や粘膜が黄色に染まる。

クモ状血管腫

顔面・前胸部などにクモが足を広げたように血管が拡張。

腹水

大量の体液がたまり腹部が膨らむ

手掌紅斑

手のひらが赤くなる

肝性口臭

アンモニア処理力低下で、カビ・排水溝のような臭い。

女性化乳房

片側または両側に乳房が発育したような状態。

食事療法は適正カロリー・適量たんぱく・脂肪分を控え・バランスよく3食規則正しく。定期受診と栄養指導を継続します。

WORD:CD4陽性細胞 / 日和見感染 / 沈黙の臓器
国試で問われる用語

CD4陽性細胞:免疫を指揮する細胞。HIVが侵入・破壊する。日和見感染:免疫低下により、通常は問題ない弱い菌でも発病すること。沈黙の臓器:症状が出にくい肝臓のたとえ。中心静脈栄養:鎖骨下静脈などに高カロリー輸液を投与する栄養法。黄疸:ビリルビン増加で皮膚・粘膜が黄色くなる肝障害の症状。

試験に出るところ
本音でまとめる
理解度チェック
押すと答えが出ます

Q1. HIVによる免疫機能障害に関する記述で、適切なものはどれ?

正解はA。HIVはCD4陽性細胞を破壊して免疫を低下させ、日和見感染を起こします。Bは誤りで、合併症(日和見感染症)の発症でAIDSと診断されます。Cも誤りで、感染経路は血液・精液などの体液です。

Q2. 小腸機能障害のある人の栄養補給として、適切なものはどれ?

正解はA。経口で栄養維持が困難な場合、経腸栄養や中心静脈栄養で補います。Cは説明が逆で、小腸内に管を入れるのは経腸栄養、中心静脈栄養は鎖骨下静脈などに高カロリー輸液を投与する方法です。

Q3. 肝臓機能障害に関する記述で、適切なものはどれ?

正解はA。肝臓は症状が出にくい「沈黙の臓器」で、進行すると黄疸・腹水・クモ状血管腫・手掌紅斑などが現れます。Bは逆、Cも誤りで、C型肝炎は約70%が持続感染者となり進行することがあります。
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