統合失調症の陽性症状・陰性症状、気分障害(うつ病・躁病・双極性障害)、高次脳機能障害(記憶・注意・遂行機能・失認・失行など)、アルコール中毒性・不安障害を医学的に整理します。
心の障害を医学的にくわしく。統合失調症の「陽性/陰性」、うつと躁、交通事故などで脳が傷つく高次脳機能障害がポイントです。
精神障害は精神保健福祉法で「統合失調症、精神作用物質による急性中毒・依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有するもの」と定義。統合失調症は陽性症状(幻覚・妄想・自我障害)と陰性症状(感情鈍麻・自閉・意欲低下)があり、治療の基本は継続的な薬物療法。介護職は中立的態度で否定も肯定もしないかかわりを。気分障害はうつ病・躁病・双極性障害で、うつ病の人は安易に励まさず受容的に支えます。高次脳機能障害は交通事故・頭部のけがで脳が損傷して発症し、記憶障害・注意障害・遂行機能障害・失語・失認・失行・社会的行動障害などが現れます。ほかにアルコール依存(振戦せん妄・コルサコフ症候群)や不安障害(パニック障害・PTSDなど)があります。
心の障害を医学的に。①統合失調症=陽性症状(幻覚・妄想=あるはずのないものが「ある」)と陰性症状(感情鈍麻・意欲低下・自閉=あるはずのものが「ない」)。薬の継続が大事、否定も肯定もしない。②気分障害=うつ病(沈む)・躁病(ハイ)・双極性(行ったり来たり)。うつの人を「がんばれ」と励ますのはNG。③高次脳機能障害=事故などで脳が傷つく。記憶・注意・段取り(遂行機能)・失語・失認・失行などが出る。見た目では分かりにくい。④お酒系=振戦せん妄(手が震え幻覚)・コルサコフ症候群(健忘)。⑤不安系=パニック障害・PTSD。
治療の基本は継続的な薬物療法。介護職は中立的な態度で、現実離れした言動や幻覚・妄想を否定も肯定もしないかかわり方で支援します。
気分が沈み行動・動作が緩慢。食欲低下・頭痛・不眠などの身体症状、自責念慮・自殺念慮。
激しく気分が高揚する状態が続く。早朝覚醒・睡眠時間が短いが元気。
気分が高まったり落ち込んだり、躁状態とうつ状態を繰り返す。
うつ病の人への支援は、安易に励ましたり気分転換を強要せず、安心できる環境をつくり受容的・共感的に関わります。躁状態では安易に言動を禁止したり話の焦点をずらさず、落ち着いて客観的に状況を伝えることが大切です。
高次脳機能障害は、交通事故・頭部のけがなどで脳が損傷して発症し、器質性精神障害に含まれます。言語・思考・記憶・行為・学習・注意などの知的な脳機能の障害で、いくつかが重複して現れることがあります。
| 種類 | 状態 |
|---|---|
| 記憶障害 | 発症前の記憶や発症後の記憶などに障害がある。 |
| 注意障害 | 集中困難、注意の散漫、注意の持続・維持が困難。 |
| 遂行機能障害 | 目的に適った行動計画の障害、行動の目的・計画の障害。 |
| 失語症 | 読む・書く・話す・聞くなどの障害。 |
| 失認症 | 感覚機能が損なわれていないのに、視覚や聴覚から得られる情報を正しく認識できない。 |
| 失行症 | 手足の運動機能が損なわれていないのに、意図した動作や指示された動作を行えない。 |
| 社会的行動障害 | 意欲・発動性の低下、感情コントロールの障害、依存的行動、固執などで他者との関係性が上手くいかない。 |
陽性症状:幻覚・妄想・自我障害など(統合失調症)。陰性症状:感情鈍麻・自閉・意欲低下。高次脳機能障害:脳損傷による記憶・注意・遂行機能・失語・失認・失行などの障害(器質性精神障害)。振戦せん妄:アルコール離脱時の意識混濁・幻覚。コルサコフ症候群:慢性アルコール中毒による健忘症状。
Q1. 統合失調症の「陰性症状」に当てはまるものはどれ?
Q2. うつ病のある人への対応として、適切なものはどれ?
Q3. 高次脳機能障害の「失行」の説明として、適切なものはどれ?