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障害の理解Ⅱ・第1章 Lesson 12(難病)
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難病の医学的理解
指定難病・パーキンソン病・ALS

難病をくわしく
——「不治の病」と指定難病

難病の定義(難病法)、指定難病の2要件、神経・筋疾患(パーキンソン病の4大兆候・ALS・筋ジストロフィー)、膠原病系・消化器系の難病を医学的に整理します。医学章のしめくくりです。

難病を医学的にくわしく。「難病」は治療法が確立していない病気のこと。代表のパーキンソン病やALSの特徴と、医療費助成の「指定難病」がポイントです。

アテナ様の導き

難病は医学的に定義された病名ではなく、原因不明で治療方法がない「不治の病」に用いられてきた言葉で、医療水準により変化します(結核はかつて難病→今は治療法あり)。難病法では「発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾病で、長期にわたり療養を必要とするもの」と定義。指定難病は、難病のうち「患者数が人口の0.1%以下」「客観的な診断基準が確立している」の2要件を満たし、医療費助成の対象になります(2022年現在338疾病)。代表はパーキンソン病(4大兆候=筋強剛・無動・振戦・姿勢反射障害)、ALS(筋萎縮性側索硬化症)(運動麻痺が進むが意識・知能は最後まで保たれる)、筋ジストロフィー、SLE、潰瘍性大腸炎・クローン病などです。

アテナ様の導き(本音モード)

「難病」=原因不明で治す方法が確立してない病気。昔は結核も難病だったように、医療が進むと変わる。法律(難病法)で定義されてて、そのうち「患者が人口の0.1%以下」+「診断基準がある」の2つを満たすと指定難病(医療費の助成あり)。覚える代表=①パーキンソン病=4大兆候(筋強剛・無動・振戦・姿勢反射障害。安静時に震える・仮面様顔貌・すくみ足)。②ALS=体は動かなくなるけど意識・知能・視力聴力は最後まで保たれるのが超重要。③その他=筋ジス、SLE(若い女性に多い)、潰瘍性大腸炎・クローン病(お腹の難病)。

1枚でつかむ:パーキンソン病の4大兆候
図表1-12-1
兆候状態
筋強剛(筋固縮)筋肉の動きがぎこちなく固くなる。他人が動かそうとしても抵抗がある。
無動(寡動)動こうとしても時間がかかりゆっくりした動作。まばたきが減り表情がかたくなる(仮面様顔貌)。
振戦安静時振戦(じっとしているときに震える)が特徴。片側から始まる。
姿勢反射障害バランスがとれず転倒しやすい。前かがみ、歩き出しで足が出ない(すくみ現象)、歩くと加速する(突進現象)。

パーキンソン病は服薬で安定するが、薬の効き目は10年経過で低下しがち。効果が不安定になり幻覚・妄想が出現することもあります。

1. 難病の定義と指定難病
難病法・難病対策要綱

難病は原因不明で治療法がない「不治の病」に用いられてきた言葉で、医療水準で変化します。難病法では「発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾病で、長期にわたり療養を必要とするもの」と定義。難病対策要綱では①原因不明・治療方法未確立で後遺症を残す恐れが少なくない疾病、②経過が慢性で介護等に著しく人手を要し家庭・精神の負担が大きい疾病、とされます。

指定難病=難病のうち「患者数が人口の0.1%以下」「客観的な診断基準が確立している」の2要件を満たし、医療費助成の対象となるもの。難病法施行当初の110疾病から、2022(令和4)年現在338疾病に拡大しています。

2. 神経・筋疾患の難病
ALS・筋ジストロフィー

ALS(筋萎縮性側索硬化症)

  • 側索という神経が壊れ、筋肉が萎縮し固まる。男性が約2倍、発症は40〜50代
  • 手指から進行し上肢→下肢へ。3〜5年で全身麻痺・自発呼吸困難
  • 内臓・視力・聴力は保たれ、意識・知能も最後まで保たれる

筋ジストロフィー

  • 先天性の遺伝子異常による病気
  • 骨格筋の壊死・再生を繰り返す筋疾患の総称
  • 筋肉が壊死・萎縮し、筋力低下・運動機能障害
3. 膠原病系・消化器系の難病
SLE・潰瘍性大腸炎・クローン病

膠原病系

  • 全身性エリテマトーデス(SLE):全身性疾患。10〜20代の女性に多い。発熱・倦怠感・紅斑・腎臓や肺の臓器症状
  • 悪性関節リウマチ:多発関節炎+血管炎など。女性に多く60歳代に最多

消化器系

  • 潰瘍性大腸炎:大腸の粘膜にただれ・潰瘍を繰り返す慢性炎症。10〜30代の若い年代に多い
  • クローン病:口腔〜肛門までの消化管に炎症・潰瘍。小腸に多く、腹痛・下痢・血便・体重減少

難病の支援は、症状をコントロールしながら安心して生活できるようQOLの向上を目指します。受容に至る過程は年齢や環境に影響されますが、現状と向かい合い受容できるよう、一人ひとりの生活状況を把握して本人や家族のライフスタイルの新たな構築を支援します。

WORD:指定難病 / 安静時振戦 / ALS
国試で問われる用語

指定難病:患者数が人口の0.1%以下・診断基準が確立、の2要件を満たし医療費助成の対象となる難病(2022年で338疾病)。安静時振戦:じっとしているときに震える、パーキンソン病の特徴。仮面様顔貌:表情がかたくなるパーキンソン病の症状。ALS:運動麻痺が進むが意識・知能・感覚は最後まで保たれる難病。SLE:10〜20代の女性に多い膠原病。

試験に出るところ
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Q1. 指定難病に関する記述で、適切なものはどれ?

正解はA。指定難病は「患者数が人口の0.1%以下」「診断基準が確立」の2要件を満たし、医療費助成の対象となります。Bは誤り(要件を満たすものが指定される)、Cも誤りで、難病は明確に定義された病名ではありません。

Q2. パーキンソン病の4大兆候に含まれないものはどれ?

正解はC。それはSLE(全身性エリテマトーデス)の症状です。パーキンソン病の4大兆候は筋強剛・無動・振戦(安静時振戦)・姿勢反射障害です。

Q3. 筋萎縮性側索硬化症(ALS)に関する記述で、適切なものはどれ?

正解はA。ALSは全身の随意運動が麻痺しても、意識・知能・感覚(視力・聴力)は最後まで保たれることが多いのが特徴です。Bは誤り、Cは筋ジストロフィーの説明です。
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